2012年製 Fender エリック•ジョンソン Stratocasterをチェック!

 Fender Eric Johnson Stratocaster 2color sunburst 2012年製

57年ストラトのスタイルを基本にモダンな仕様が散りばめられているエリック・ジョンソン ストラトキャスター、クラシックなルックスだけれど随所にそれだけでないツボを押さえてきます。

まずこのギターの一番の魅力はネックかなと思います。レギュラーラインモデルでありながら柾目のネック材が使われており材がよい。そしてフレットはミディアムジャンボ、指板Rは12inchと緩めのRでモダンな仕様でチョーキングしやすく指を立てての押弦がしやすい。

そして、ストリングガイドがなく、ペグポストの高さが2弦ごとに違っておりナットへかかるテンションがいい具合に調整されています。ネックシェイプはソフトVでしっかりと厚みがあり鳴りがよく弾きやすいネックでニトロセルロースラッカー塗装です。

ボディーはアルダー2ピース、塗装はネックと同様ニトロセルロースラッカーで艶っと良い質感。57ストラトの特徴のコンターが深い仕様。
↓ヘッドの落とし込みが通常のストラトよりも深く、指板表面からヘッド表面の差は13mmほどありました。ストリングガイドをなくす為の特別な仕様と推測します。かなりこだわって作ってあることが伺えます。
このペグ初めてみたのですが、ペグポストの穴の大きさと先の割れの大きさが細い弦は小さく太い弦は大きく弦に合わせたサイズとなっています。こんなのあるんですね。ペグを外すとJAPANの文字があるのでゴトー製でfender特注品のようです。
ピックガードを外すとキャビティーにコンパウンドがこびり着いてますが、こういう製造過程の痕跡が残っているのいいなぁと思います。
飛び散ったコンパウンドに美しさを感じるんですが、あたまおかしいでしょうか
電装
コンデンサーは0.1μFと容量大きめがついてました。
エリック・ジョンソン シグネチュアのPUが秀逸です。
ネックはアルニコ3でポールピースの太さが5mm,センターとブリッジPUより太いです。
センターとブリッジPUのポールピースは4.75mm

ネックとボディーが固着していて外すのに苦労しました。
ネックのネジ穴の周りに丸い穴あけ時の跡が残っていますが、これはネジ穴深さを決めるストッパーの跡。ここも57スタイルのようです。
柾目なのがよくわかります。
柾目のネックは弦の張力方向への反りには強いですが、ギターを立てて置いた状態でみて左右方向へ狂いが出ます。このネックは10年経っていて大きな狂いはみられないので安定しているんじゃないでしょうか。

木目のつまり具合もよくいいネックです。
トレモロブロックにEJの刻印を発見!もしかしたらなにか特別仕様?なのでしょうか??
ストラトにしては軽めの3.375kg
サウンドはトラディッショナルなビンテージストラトに比べたらややパワーがある感じです。メイプルワンピースネックは少し歪ませたサウンドがしっくりと来る感じがします。艷やかでフェンダーらしいきらびやかなサウンド、いやーいいギターです。

各部計測しました。

Neck
ワンピース メイプル 柾目
ナット幅 42.2mm
ネックエンド幅 56.0mm
ネック厚 1f/22.3mm 12f/24.9mm
シェイプ ソフトV
ヘッド厚み 13.1~13.2mm
ヘッド落とし込み 13mmくらい
ヒール厚み 25.6~25.8mm
指板R 12inch
重量 530g

Body
アルダー 2ピース
厚み 44mm
ネックポケット深さ 15.6mm
重量 1.8kg

ヘッド厚みがかなり薄いですね、その代わりネック厚みが厚いのでそれでバランスがとれていそうです。

数値や形状をみて、自分がいままで作って来たギターの仕様と、答え合わせをするような感覚がありました、そして自分の解釈が間違っていなかったかなと少し思えました。

いやーギターって面白いですね!


ネックプレートの情報追加
重さ33.2g
厚みが1.4mmとかなり薄い
このネックプレートももしかしたらエリックジョンソンのこだわりが反映されているのでしょうか?











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