DODのエフェクター、FX-50Bまったく人気のないおかげで中古で¥3000くらいで売っていたりと実験するにはもってこいです。10台買ってブティックエフェクター1台の値段・・・。でも、とても個性的なペダルだなと思います。
さて、今回はクリッピング部の実験をしてみたいと思います。
クリッピング部とは、つまり歪み音を作る場所です。FX50−Bは2箇所でクリッピングしていて、1段目はオペアンプの負帰還で、2段目は増幅後の信号で行っています。2段階で信号をクリップしているようです。クリップした信号をもう一度クリップする。私調べではそのような回路を持つエフェクターにはほとんど出会っていません。(その後いろいろ調べていると、多段クリップのエフェクター回路出てきました。)
エフェクター製作の本や回路をみていると、オペアンプの負帰還でクリッピングする物をオーバードライブ、増幅後の信号をクリップする物をディストーションとしている事がほとんどです。
このエフェクターの2段階クリッピング、その効果は何なのか。実際にクリッピング回路をそれぞれ取り除き弾き比べることで検証してみようと思います。
下の写真、マスキングテープに左はODクリップ、右はDSクリップとしました。
ODクリップの方はOPAMP負帰還の信号クリップのみに改造、DSクリップは増幅後のクリップのみにしたものです。
クリッピングダイオードはすべて1N4148。
D1,D2は負帰還のダイオード。
取り除きました。こちらは増幅後のクリップのみになるのでDSクリップと呼ぶことにします。
それから、もう一つ別の個体を改造します。増幅後のクリッピングダイオードとC6のコンデンサーを取り除きます。
こちらは負帰還のみのクリップになるのでODクリップと呼ぶことにします。
下の写真、一番左はオリジナルのまま、真ん中ODクリップ、右DSクリップで弾き比べ。
音は歪かたが変わります。
音を弾き比べた雑感は、
Drive少なめでバンと弾いた時の印象では、真ん中ODクリップが一番いい感じがしました。がDriveを上げていくとそれぞれのキャラクターがわかりやすく、右のDSクリップは暴れてくる感じ、真ん中ODクリップはこの中では落ち着いた歪の印象。左のオリジナルは歪が深くサスティーンが長かったです。
やはりオリジナルのままの2段階クリップしているものが一番いいのかなと個性的だなと感じます。その他2台はやはりどこかにありそうで、このエフェクターならではの感じは薄まっている気がしました。
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